いたしかねるしだいのお勧め文例20選とNG例
目次
「いたしかねるしだい」
ビジネスシーンでの丁寧な断りの表現と言えます。
お客様からの要望に対して、実現が難しい場合に
「いたしかねるしだい、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。」
では、この「いたしかねるしだい」は
どういった意味で、
どのように使う言葉なのでしょうか。
「いたしかねるしだい」とは
「できない事情」を意味し、
相手に対する
配慮と敬意を表す言葉です。
ビジネスマンとしてはもちろん、
社会人としても是非とも
押さえておきたいフレーズです。
先日、ある取引先からの依頼があったのですが
条件が合わず、やむを得ずお断りすることになりました。
その際に、丁寧に
「この度はご要望にお応えできず、いたしかねるしだい…」
とお伝えしました。
今日はこの
「いたしかねるしだい」の意味と使い方、
例文や類義語を記事にしました。
「いたしかねるしだい」の意味
何かをすることができない状況や理由がある場合、
その旨を丁寧に伝えるための表現です。
「いたしかねる」の「いたし」には
「する」という意味が含まれています。
「いたしかねる」というのは、
何らかの事情や制約により、
行動を取ることができない様子を示しています。
相手の期待に応えられないことを
申し訳なく思いながらも、
その理由を理解してもらうために使われる言葉が「いたしかねるしだい」です。
「いたしかねるしだい」の使い方
「いたしかねるしだい」という表現は、
主に丁寧な断りの言葉として使われます。
この表現は、
「お応えすることができない」という意味を持ち、
相手に対して失礼のないように配慮した言い回しです。
「何らかの理由でお手伝いできないことを
申し訳なく思っている」という気持ちを
表す表現となっています。
「いたしかねるしだい」には理由を添える
「いたしかねるしだい」を使う場合、
「誠に申し訳ございませんが、」
など、
理由を添えて使われることが多いです。
ビジネスシーン
ビジネスシーンにおいて
「いたしかねるしだい」という表現は、
メールや手紙、会話など様々な場面で
使われています。
依頼に対してお応えできない場合の
丁寧な断りの言葉として、
後日そのことへのお詫びや手紙、
メールという形で「いたしかねるしだい」
というフレーズを使います。
ビジネスシーンにおける
「いたしかねるしだい」を使った
例文を紹介しておきます。
・「誠に申し訳ございませんが、その件についてはいたしかねるしだいです。」
・「ご提案いただきましたが、現状ではいたしかねるしだいとなります。」
・「お力になれず申し訳ありませんが、いたしかねるしだいです。」
手紙
「いたしかねるしだい」というフレーズは
挨拶やスピーチなど口語で
使う場合が多い表現ですが、
メールや手紙といった
文章としても使用されます。
手紙における「いたしかねるしだい」を
使った例文を紹介しておきます。
・「ご依頼いただきました件について、誠に申し訳ございませんが、いたしかねるしだいです。」
・「このたびはご提案いただきましたが、いたしかねるしだいとなります。」
メール
メールでの文例をあげておきます。
依頼に対するお返事のメールです。
件名:ご依頼について
株式会社○○
営業部 田中様
平素より大変お世話になっております。
このたびはご依頼いただき、誠にありがとうございます。
しかしながら、誠に申し訳ございませんが、
その件についてはいたしかねるしだいです。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
まずはお返事まで。
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署名
ーーーーーーー
「いたしかねるしだい」への
返事は理解を示す
メールなどで「いたしかねるしだい…」
と送られてきた場合、相手の事情を理解し、
感謝の意を返事として述べましょう。
例えば、
「ご配慮いただき、誠にありがとうございます。」
などがあります。
「いたしかねるしだい」のNG例
本日はいたしかねるしだいご配慮をいただき誠にありがとうございます。
いたしかねるしだいお引き立てにあずかりまして光栄です。
いたしかねるしだいおかげさまです。
いたしかねるしだいつかぬことをお伺いしますが…
今日はいたしかねるしだいお伺いいたしました。
先日はいたしかねるしだい貴社を訪問させていただき感謝です。
いたしかねるしだいお待たせしました。
このような使い方は誤りです。
「いたしかねるしだい」は、
相手に対して何かを断る際に使う表現ですが、
あまりにも堅苦しく、相手に冷たい印象を与えることがあります。
特にビジネスシーンでは、
相手に対して柔らかい表現を用いることが求められるため、
「いたしかねるしだい」を使うことで、
誤解を招く可能性があることに注意が必要です。
「いたしかねるしだい」のお勧め文例20選
「いたしかねるしだい」
お勧め文例を紹介します。
1、「いたしかねるしだい、ご要望にはお応えできませんが、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。」
2、「いたしかねるしだい、ご期待に添えず申し訳ありません。次回の機会にぜひお声掛けください。」
3、「いたしかねるしだい、お力になれず心苦しい限りですが、他の方法をご検討いただければ幸いです。」
4、「いたしかねるしだい、ご希望にはお応えできませんが、他の選択肢をご提案させていただきます。」
5、「この度はいたしかねるしだい、ご期待に沿えず申し訳ありませんでした。」
6、「ご要望に対しいたしかねるしだい、誠に申し訳ございません。今後ともよろしくお願いいたします。」
7、「本日はいたしかねるしだい、お力になれず申し訳ありませんでした。」
8、「先日はいたしかねるしだい、ご理解いただきありがとうございました。」
9、「この度はいたしかねるしだい、ご迷惑をおかけし申し訳ありません。心よりお詫び申し上げます。」
10、「本日はお忙しいところ、いたしかねるしだい、ご理解いただき感謝申し上げます。」
11、「いたしかねるしだい、ご足労をおかけして申し訳ありません。何か他にお手伝いできることがあればお知らせください。」
12、「皆様にはご期待に添えずいたしかねるしだい、ご理解いただきありがとうございます。」
13、「本日はいたしかねるしだい、お越しいただきありがとうございました。次回はより良いご提案ができるよう努めます。」
14、「先日はいたしかねるしだい、ご理解いただき誠にありがとうございました。」
15、「いたしかねるしだい、こちらの事情でお応えできず申し訳ありませんが、今後ともよろしくお願いいたします。」
16、「先日はいたしかねるしだい、ご足労いただき心より感謝申し上げます。」
17、「いたしかねるしだい、お力になれず申し訳ありませんが、引き続きご愛顧のほどよろしくお願いいたします。」
18、「本日はいたしかねるしだい、お越しいただき恐縮です。次回はより良いご提案ができるよう努めます。」
19、「本日は、いたしかねるしだい、ご理解いただき誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。」
20、「本日はいたしかねるしだい、私たちのためにお時間をいただきまして誠にありがとうございます。」
「いたしかねるしだい」の類語表現
「いたしかねるしだい」の
類語表現をあげておきます。
お手数をおかけしますが
「いたしかねるしだい」の類語表現には
「お手数をおかけしますが」があります。
「お手数をおかけしますが」とは、
相手に何かをお願いする際に、
その手間をかけることに対する感謝の気持ちを表す言葉で、
主にビジネスシーンで用いられます。
相手の負担を気遣うニュアンスが含まれています。
例えば、
「お手数をおかけしますが、再度ご確認いただけますでしょうか」
などと使います。
ご理解いただけますと幸いです
「いたしかねるしだい」の類語には
「ご理解いただけますと幸いです」も当てはまります。
「いたしかねるしだい」と同じく、
相手に事情を理解してもらうことを願う表現です。
「この件についてはご理解いただけますと幸いです」
このような表現になります。
「いたしかねるしだい」のフレーズを営業マンが正しく使うために
丁寧な断りの言葉を表す
「いたしかねるしだい」の意味と使い方を
お伝えしてきました。
営業マン時代、お客様からの要望に対して
お応えできない場合のお詫び状に
「いたしかねるしだい」の一言を
添えることが多かったです。
「この度はご要望をいただきましたが、誠に申し訳ございません。」
「おけげさまを持ちましてご期待に添えず、いたしかねるしだいです。」
「これもお客様のご理解を賜りますようお願い申し上げます… …」
なんとなく使ってきた方も
少なくないと思いますが、
お客様への丁寧な対応や、
ビジネスシーンでの礼儀を重んじる際に、
「いたしかねるしだい」を自然と使えると、
信頼感や誠実さを持たれるでしょう。
是非、「いたしかねるしだい」を使って
お客様に対する配慮を示し、
誠意を伝えていきましょう。
丁寧な言葉を使うことで
あなたの印象が大きくアップします。