「ご賢察」のお勧め文例30選とNG例




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「ご賢察」という言葉をご存じですか。
日常会話ではまず使われない言葉で
耳慣れない言葉です。

「こちらの事情を察して欲しいとき」
に用いられます。

初めて聞いたという方も
少なくないでしょうが

ビジネスシーン、
特にメールや文書では
時として登場する言葉のひとつです。

また、
この言葉の使い方は
難しいとも言われています。

ビジネスマンであれば
是非とも押さえておいてください。

今日はこの「ご賢察」の意味と使い方を
理解して正しく使えるよう
記事にしてみました。

「ご賢察」の意味

「賢察」は「けんさつ」と読みます。
「賢明」の「賢」に「推察」の「察」
この二文字が組み合わされた言葉です。

「賢」はかしこい、利口である。
相手を尊重する意味が含まれます。

「察」は「おしはかる、思いやる」
との意味があり、
相手の気持ちをおしはかる、
察するとの意味を含んでいます。

目上の人に
こちらの事情を察してもらうこと。

相手の事情や心中を
察することを敬ってつかう語。

このような意味になります。

口頭ではあまり使わない言葉です。
かなり堅苦しい表現になりますから。

丁寧すぎて
違和感を持つ相手もいるでしょう。
使い方には注意して下さい。

「ご賢察」はビジネス敬語なのだろうか

「ご賢察」は敬語なのでしょうか?

「ご賢察」は、
敬語の「ご」と「賢察」
が組み合わされた語です。

「賢察」自体が
「推察する」の敬語にあたります。

敬語が二つくっついているわけですから
当然、敬語度の高い言葉です。

先にもお伝えしましたが、
会話で使うには堅苦しい言葉で
ビジネス文書でも頻繁ではありません。

では、どのように扱えば良いのでしょう。

「ご賢察」の正しい使い方

「ご賢察」は相手を敬いたいときに使う、
堅い文章語的な、丁寧な言葉です。

目上の人やお客様、
立場が上の人について、

「物事を推察すること」「配慮」
をする際の敬語表現として使います。

例えば、上司や目上の人に自分や、
自分側の組織の事情を理解して
もらいたいときがあると思います。

そのようなときに、
「どうかお察し下さい」と同じ意味で

相手に丁寧に配慮を求めた依頼の形式が
「ご賢察ください」なのです。

ビジネスシーンにおいては、
相手にとって
好ましくない状況が生れたとき、

やむを得ない事情を理解してもらい、
許してもらいたい。

このようなニュアンスが
にじんでいるとも言えます。

このため、書面などで、
相手に対して敬意を持って理解や配慮を
得たい場合に使うのが一般的と言えます。

「ご賢察」は
目上の人を敬って使う言葉です。

目上の人が「推測する」「配慮する」。
これらに対する敬語表現です。





ですから、
自分の行為に対しては
使うことはできません。

「ご賢察」のNG例

下記のような使い方は誤りです。

私がご賢察するにあたり来期は苦戦が予想される。
丸山君現場をご賢察してきてくれたまえ。
弊社部長の大塚が貴社のことをご賢察されております。
私がご賢察した通りに事は運ぶでしょう。
結果は私たちのご賢察を大きく裏切った。
御社からのご依頼ですが弊社がご賢察するには…

「ご賢察ください」は、
相手に何かこちらの事情を察して欲しい。
このような場面で使う言葉です。

そして、
自分が目上の人に配慮して欲しい旨を
願い出る際に使用します。

相手に対して相当敬意を払いたいとき
使うべき言葉かもしれません。

相手を敬う気持ちが強いと
最大級の表現を用いるのが正しい。
そう思いがちです。

なのですが、
繰り返しになってしまいますが、

たとえ目上であっても使い方次第で
相手は違和感を感じることもあると

注意をしておいてください。

「ご賢察」は、
「お察しください」の意味合いが
強い言葉のひとつです。

ですから、
「ご賢察ください」のみで使わずに
「ご賢察いただけますと幸いです」

というように、
より丁寧な言葉で言い表す方が

相手にとって
失礼がないと言えるでしょう。

「ご賢察」のお勧め文例30選

「ご賢察」のお勧め文例を
紹介しておきます。

1、「この件につきましては部長のご賢察の通りでございます。」

2、「弊社の事情をご賢察の上、納期の前倒しをお願いしたいのですが。」

3、「こちらの事情をご賢察いただけたようで、誠にありがとうございます。」

4、「ご連絡が遅れてしまう可能性があります。事情をご賢察いただければ幸いです。」

5、「今月はご希望に添いかねます。ご賢察いただければ幸いです。」

6、「弊社の内情をご賢察いただければ幸いです。」

7、「さすが課長!ご賢察の通りでございます!」

8、「先週部長がおっしゃっていた件ですが、ご賢察の通り、○○社では新しいプロジェクトが始動しているそうです。」

より丁重にお願いしたい場合は「何卒」、
「申し上げます」をつけます。

「何卒」には、心から願う様子を強調する
「どうか」という意味があります。

「申し上げます」は「言わせていただきます」
の意味で、目上の人など敬意を払うべき相手に、
うやうやしく言うニュアンスになるからです。

これも例文をあげておきましょう。

9、「ご賢察のほど、何卒よろしくお願いいたします。」

10、「誠に恐れ入りますが、先ほどご説明させていただきました事情をご賢察の程よろしくお願い申し上げます。」

11、「その点につきましても、弊社の事情を何卒賢察の程よろしくお願い申し上げます。」

12、「ご迷惑をおかけしますが、私の現在の体調を何卒ご賢察の程よろしくお願い申し上げます。」

13、「誠に勝手ながら、弊社の事情をご賢察の上、ご了承くださいますようお願い申し上げます。」

14、「私どもの事情をご賢察いただき、ご協力いただけますようお願い申し上げます。」

15、「ご多忙のところ恐れ入りますが、事情をご賢察の上、ご意見賜りますようお願い申し上げます。」

16、「本日は大型台風接近に伴い営業時間を変更させていただくことになりました。皆さまにはご迷惑をおかけしますが、ご賢察の上ご理解くださいますようお願い申し上げます。」

17、「3月10日0:00から6:00まで、システムメンテナンスのため、30分ほど通信が安定しない状態になります。ご不便をおかけしますが何卒ご賢察の上、ご理解くださいますようお願い申し上げます。」

18、「本日の会議の開始時間を変更させていただきます。ご賢察の上、ご理解くださいますようお願い申し上げます。」

「何卒、ご賢察の程よろしくお願い申し上げます」
は会話の中でなく文書の中で
使われることがほとんどです。

そして「ご賢察」は文書の中でも
特に「依頼」「お詫び・謝罪」「感謝」
を表す文書の締めくくりで使われます。

これも例文をあげておきましょう。

相手に何かを依頼するとき

19、「ご多忙とは存じますが、事情をご賢察の上、何卒ご協力頂けますようお願い申し上げます」

20、「誠に恐れ入りますが、先ほどご説明させていただきました事情をご賢察のほどよろしくお願いいたします。」

21、「その点につきましても、弊社の事情を何卒ご賢察のほどよろしくお願い申し上げます。」

22、「8日よりリニューアル工事を行うため、営業時間を変更させていただきます。ご迷惑をおかけしますがご賢察の上、ご了承くださいますよう何卒よろしくお願い申し上げます。」

お詫び・謝罪をするとき

24、「誠に恐れ入りますが、何卒上記の事情をご賢察いただき、ご理解の程お願い申し上げます」

25、「応援して下さる皆様にはご心配をおかけしますが、当事者本人の気持ちを何卒ご賢察のほどよろしくお願い申し上げます。」

26、「このような事態を招いてしまいました諸事情をどうかご賢察いただき、穏便に対処していただければ幸いです。」

27、「この度はご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。不慮の事故が原因であることを何卒ご賢察の上、今後とも変わらぬご愛顧をお願いいたします。」

感謝の意を表すとき

28、「ご多忙中に関わらず、弊社の事情をご賢察いただき、ありがとうございます」

29、「日程変更に関しご賢察いただきまして、誠にありがとうございました。」

30、「閉店の理由はご賢察のことと思いますが、長い間大変お世話になりましたことを感謝申し上げます。」

「ご賢察」と「ご高配」の違い、類義語は?

「ご賢察」に似た言葉に
「ご高配」があります。

ここではこの二語の違いを
説明しておきましょう。

一言で違いを示すと

・「ご賢察」・・・「相手の推測を敬った言葉」
・「ご高配」・・・「相手の配慮を敬った言葉」

との違いになります。

「ご高配」も日常会話では
ほとんど使われませんが、

ビジネス文書やメール、
手紙などの挨拶文として
用いられるケースは少なくありません。

特に、
取引先やお客様などに対して使います。

例文をあげておきましょう。

・「平素は格別のご高配をいただき、 誠にありがとうございます。 資料をお送りしますのでご確認下さい」

・「謹んでご報告申し上げますとともに、これまでの皆様のご支援ご高配に心より感謝申し上げます」

・「今後とも何卒ご高配賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」

・「拝啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。日頃より当社の事業に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます」

他に似た言葉に「ご高察」があります。

「ご高察」の意味は「すぐれた推測」です。
「相手の推測を敬って使う語」が
「ご高察」なのです。

こちらも例文をあげておきましょう。

・「事情をご高察の上、ご協力いただきますようお願い申し上げます。」

・「日程変更に関しご高察いただきまして、誠にありがとうございました。」

・「1日~7日迄道路工事のため通行止めとさせていただきます。ご迷惑をおかけしますがご高察の上、ご了承くださいますよう何卒宜しくお願い申し上げます。」

「ご賢察」をビジネスシーンでどう使えば良いか

ここまでお伝えしてきたように
ご賢察には深い敬意が示されています。

自分と接している方が
学識等高い方であっても、

何の問題もなく
使えるフレーズのひとつです。

営業マン時代は
ドクター、税理士、
弁護士、議員さんなどに

お手紙をするときに
この言葉を使っていました。

そのような立場で働いている方は、
尊敬されています。

また、敬意を示されることを
期待されている人も多いからです。

また、特にまだそれほどの関係が
できていない社長様らにも

話をしていて、
相手の察しが良いことに気が付くと
手紙やメールで相手の「ご賢察」の
素晴らしさをお伝えしていました。

頻繁に使う言葉ではなく
重要なときにのみに
使う言葉と理解してください。

「ご賢察」は
普段使いなれない言葉だけに、

使う場面が
思いつかない人も多いと思います。

けれども、
「ご賢察」を使うに相応しい場面を

うまくイメージすることができれば
使いやすいのではないでしょうか?

目上の人の配慮や考えが欲しいとき
などに用いることが多い言葉ですが、

それにはこちらが相手のことを配慮し
考えられる人でなければなりません。

是非、
その点に留意して「ご賢察」をマスターし
豊かな人間関係を作っていきましょう。



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