「お言葉を返すようですが」のお勧め文例30選とNG例
目次
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「お言葉を返すようですが」
いくら上司からの指摘とは言え
反論せざるを得ない。
そんなときに使えるフレーズです。
「あなたに反論するつもりはない」
相手への敬意を前面に出し
一種の予防線を張ることができ
敵対するつもりはないことを
伝えられる表現です。
以前の話ですが、
「花咲舞が黙ってない」
とのテレビドラマがありました。
主人公の女優さんが
納得のいかない命令に反論するとき、
「お言葉を返すようですが…」
が決まり文句のキメ台詞になっていました。
営業マン時代、
とあるプロジェクトの
リーダーを任せれたことがあります。
全体会議で開拓方針を
発言させていただいたのですが、
ある後輩から、
「お言葉を返すようですが…」
と反論をうけたことがあります。
この「お言葉を返すようですが」は、
目上の言ったことに対して、
反論するときに使われます。
ビジネスの現場では
相手の意見に反論せざるをえないことも
ときとして出会うこともあるでしょう。
そんなときに、
「お言葉を返すようですが…」は
使えるフレーズです。
今回は「お言葉を返すようですが…」の
意味や使い方、文例などをみながら
このフレーズを考えてみたいと思います。
「お言葉を返すようですが…」の意味
「お言葉を返すようですが」の
意味からみていくことにしましょう。
辞書を引いてみると、
「言葉を返す」は
・「答える」「返答する」
・「口答えをする」「言い返す」
このように記載されています。
「お言葉を返すようですが…」
は後者の意味で使われています。
つまり、相手の意見などに対して、
「口答えをするようですが…」
「言い返すようですが…」
このような意味と言って良いでしょう。
「言葉を返す」の前に「お」が
ついていますから、
敬語表現と言うことができます。
「お言葉を返すようですが…」の使い方
先にも述べましたが、
「お言葉を返すようですが…」は、
目上の言ったことに対して、
もしくは論争等で、
真っ向から反論したいときに使います。
基本、強い否定の表現と言えるでしょう。
相手の意見に対して、
「あなたは間違っている」
「私の方が正しい」
これをクッション言葉に包んで
言っていると言えます。
ですから、
使い方や言い方には注意が必要です。
もし、今まで、普通に使っていたとしたら
使い方を改める必要があるかもしれません。
相手の意見に反論したり、
ときとして論争もあるのが
ビジネスの世界ですが、
相手への配慮は欠かしてはいけません。
むしろ、本来は、
「お言葉を返すようですが…」は
相手への配慮を表す表現です。
シーンにもよりますが、
特に目下が目上に使う場合は、
明らかに先方に不利益がある、
明らかに要求が理不尽、
断固拒否すべきとき、
このようなシーンで
使うべきフレーズと言えるでしょう。
例をあげてみましょう。
お客様:
「キャンセルしたのだから、今直ぐに返金して欲しい」
お店側:
「お言葉をかえすようですが、〆日の関係で返金は二週間後になります。誠に恐れ入りますが何卒ご了承ください。」
お客様:「〇〇と説明があったから購入しました。でも〇〇でないので返品したいんですが。」
お店側:「お言葉を返すようですが、〇〇との説明に間違いはございません。ご納得されたはずです。お客様が〇〇と●●を勘違いされたのだと存じます。返品交換は承りかねます。」
上司:「A社との取引の件だが、条件や価格を優先してB社に変更したい。」
部下:「お言葉を返すようですが、現場の立場から言わせていただくと、目先の条件や価格よりも親身で仕事の内容も丁寧な質の高いA社をお勧めします。」
あくまでも相手を尊重し
敬意を払ったうえで反対意見を述べる。
この点がポイントです。
「お言葉を返すようですが」のNG例
お言葉を返すようですが、その案に賛成です。
お言葉を返すようですが、反論するつもりはありません。
お言葉を返すようですが、その通りではないでしょうか。
お言葉を返すようですが、ありがとうございました。
お言葉を返すようですが、恐縮の限りです。
お言葉を返すようですが、僭越ながらです。
お言葉を返すようですが、質問させてください。
このような使い方は間違いです。
多用すると空々しい
「お言葉を返すようですが」
に限りませんが、
クッション言葉は、
口調を柔らかくすることによって、
緊張感をときほぐす効果があります。
なのですが、多用しすぎると、
かえって空々しく聞こえてしまいます。
「お言葉を返すようですが」
は丁寧な表現ですが、
使いすぎるとまわりくどく感じられます。
何事も程度が肝心です。
会話の中でクッション言葉を
多用しすぎている。
そう感じたらそれ以降は
慎むようにしましょう。
「お言葉を返すようですが」のお勧め文例30選
以下、例文をあげておきます。
参考にしてください。
1、「お言葉を返すようですが、この条件はとてものむわけには参りません。」
2、「お言葉を返すようですが、先日のお話とは内容が違い過ぎます。」
3、「お言葉を返すようですが、お約束のお日にちは今日だったはずですが。」
4、「お言葉を返すようですが、こちらの品の方がお客様にはお似合いかと。」
5、「お言葉を返すようですが、作業現場の現状を視察していただければと思います。」
6、「お言葉を返すようですが、本年度はオリンピックイヤーなために日程の変更が必要です。」
7、「お言葉を返すようですが、即効性を求めるのであれば〇〇の方をお勧めします。」
8、「お言葉を返すようですが、この稼働量では目標達成は難しいかと。」
9、「お言葉を返すようですが、私も部下も最善を尽くしてまいりました。」
10、「お言葉を返すようですが、おっしゃるような計画ですと苦戦するのが目に見えています。」
11、「お言葉を返すようですが、その意見には賛成いたしかねます。」
12、「お言葉を返すようですが、このような考え方もあるのではないでしょうか。」
13、「お言葉を返すようで恐縮ですが、初期導入コストはA社の方が安いのですが、ランニングコスト等を考えますと弊社プランの方が有利と言えます。」
14、「お言葉を返すようで申し訳ありませんが、A案よりもB案の方が良いと思います。」
15、「お言葉を返すようで恐縮ですが、いくつか気になった点がございます。お聞きしてもよろしいでしょうか?」
16、「お言葉を返すようですが、私どもの考えとは距離があり過ぎます。もう一度提案を練り直していただくことは可能でしょうか。」
17、「お言葉を返すようですが、ここまでの説明ですとどうも納得がいきません。」
18、「お言葉を返すようで申し訳ございませんが、弊社の希望が優先された内容ではないと受け取りました。」
19、「お言葉を返すようですが、私たちの方がエンドユーザーには数多く接しています。お客様の声を反映させた方がよろしいのではないかと思いました。」
20、「敢えてお言葉を返させていただくと、これではライバル社との競合になりません。」
21、「お言葉を返すようですが、私にはそうは思えません。」
22、「お言葉を返すようですが、このスケジュールには無理があるように思います。」
23、「お言葉を返すようですが、この内容ですと検討する以前の話ではないかと存じます。」
24、「お言葉をかえすようで恐縮ですが、弊社では目先のコストよりも長年の信用とお付き合いを優先しております。」
25、「お言葉を返すようですが、この点に関しましては契約の時にきちんとご説明しお客様もご納得されていたはずです。」
26、「お言葉を返すようで恐縮ですが、このやり方は古くなっているのではないでしょうか。」
27、「お言葉を返すようですが、弊社といたしましてはこの点だけは妥協するわけには参りません。」
28、「お言葉を返すようですが、この資料は古すぎて参考になりません。最新のデータを知りたいのですが。」
29、「お言葉を返すようで申し訳ありませんが、この建議案を来月の会議にかけるわけにはいきません。」
30、「お言葉を返すようで大変恐縮ですが、もう少し部下の声も聞いていただければと常々思っております。」
「お言葉を返すようですが…」の類語表現
参考までに、
「お言葉を返すようですが」の
類語をあげておきます。
どれも微妙にニュアンスが違うのですが
似や意味を持つ類語表現です。
・「失礼ながら申し上げます」
・「僭越ながら申し上げます」
・「出過ぎたことを言うようですが」
・「恐れながら言わせていただくと」
・「失礼を顧みず言わせていただくと」
・「無礼を承知で申し上げます」
などがあります。
「お言葉を返すようですが…」営業マンが上手に使うために
「話をオブラートに包む」
との表現があります。
「お言葉を返すようですが」のような
クッション言葉はまさに
オブラートの役割を果たしています。
カドが立ちそうな状況を上手く避けながら、
その場の雰囲気を和らげることが出来ます。
緊張感が張り詰めたビジネスシーンも、
あえてこの言葉を使うことによって
しなやかに変えられる可能性があります。
ビジネスはそして人間関係は、
違う個性同士のぶつかり合いです。
相手と自分の意見や考えが合わない。
それで当たり前です。
そんな中、
自分の主張を貫かなければ
ならないこともあるでしょう。
人と人とのぶつかり合いが、
ビジネスであり、営業ですが、
調和や協調性も求められます。
敢えて相手の意見に
反論しなければならない。
そして最終的は調和を
目指さなければならない。
そんなときに、
「お言葉を返すようですが」は
その方向へ会話を向ける
矢印になってくれます。
相手の気持ちを損なわず
自分の意見を述べたいときは
必要不可欠なフレーズです。
反論やときに論争で
使われるフレーズですが、
使うときは相手や周囲を配慮して
感情的ならず冷静に用いましょう。
これは、
「お言葉を返すようですが…」
を言われたときも一緒です。
それが出来てこの言葉の価値が
生きてくるというものです。
あなた次第で、
反論者を味方にすることも可能です。
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