「御心労のことと」のお勧め文例20選とNG例
目次
「御心労のことと」
来客に対する配慮を示す言葉と言えます。
忙しい中自分の会社に来ていただいた取引先に対して
「御心労のことと、弊社にわざわざお越しいただきましてありがとうございます。」
では、この「御心労のことと」は
どういった意味で、
どのように使う言葉なのでしょうか。
「御心労のことと」とは
「心を痛めている様子」を意味し、
来訪者に対する
感謝と労いを表す言葉です。
ビジネスマンというより
社会人として是非とも
押さえておきたいフレーズです。
先日ある勉強会に参加したのですが
あいにくの多忙な時期。
オープニングの挨拶で
「本日は御心労のことと…」
で講義がスタートしていきました。
今日はこの
「御心労のことと」の意味と使い方、
例文や類義語を記事にしました。
「御心労のことと」の意味
心配や苦労を抱えた状態で
何かを行うことは、
その人にとって大きな負担となります。
「御心労のことと」の「心労」には
「心にかかる負担や悩み」
との意味があります。
「心労のこと」というのは、
精神的な苦痛や心配事を抱えている様子を示しています。
多忙な中でわざわざ
時間を割いてくれた相手に対し、
その苦労を理解し、感謝の気持ちを込めた言葉が「御心労のことと」です。
「御心労のことと」の使い方
「御心労のことと」という表現は、
主に挨拶や感謝の言葉として使われます。
この表現は、
相手が何らかの心配や労力をかけてくれたことに対する感謝の気持ちを
表すものです。
「相手が心を砕いてくれたことに対して、
その労をねぎらう」という意味合いが込められています。
「御心労のことと」にはお礼を加える
「御心労のことと」を使う場合、
「おかげさまで助かりました」
など、
お礼の言葉と一緒に使われることが多いです。
ビジネスシーン
ビジネスシーンにおいて
「御心労のことと」という表現は、
メールや手紙、挨拶など様々な場面で
使われています。
特に、相手が何かを気にかけてくれた場合の
挨拶やお礼の言葉として用いられます。
ビジネスシーンにおける
「御心労のことと」を使った
例文を紹介しておきます。
・「本日は御心労のことと、お越しいただきまして大変恐縮です。」
・「先日は御心労のことと、○○の件でご来社いただき、誠にありがとうございました。」
・「先日は御心労のことと、ご来店いただきまして、心より感謝申し上げます。」
手紙
「御心労のことと」というフレーズは、
挨拶やスピーチなど口語で
使う場合が多い表現ですが、
メールや手紙といった
文章としても使用されます。
手紙における「御心労のことと」を
使った例文を紹介しておきます。
・「先日は、御心労のことと、お運びいただきましてありがとうございます。」
・「このたびは御心労のことと、弊社までお越しいただき誠にありがとうございました。」
ご来店
「御心労のことと」のフレーズと一緒に
使われる言葉に「ご来店」があります。
・「本日は、御心労のこととご来店いただきまして、誠にありがとうございました。」
・「先日は、御心労のこととご来店いただきありがとうございました。」
メール
メールでの文例をあげておきます。
来社お礼のメールです。
件名:ご来社のお礼
株式会社○○
営業部 中山様
平素より大変お世話になっております。
本日はご多忙にもかかわらず、
また、御心労のことと、弊社までお越しいただき
誠にありがとうございます。
打ち合わせの場では貴重なお話を伺うことができ、
今後の参考になりました。
心よりお礼申し上げます。
中山様のご提案を社内で慎重に検討し、
月内までにはご回答申し上げます。
まずはご来社のお礼を申し上げます。
ーーーーーーー
署名
ーーーーーーー
「御心労のことと」への
返事は感謝を述べる
メールなどで「御心労のことと…」
と送られてきた場合、労りに対する感謝を
返事として述べましょう。
例えば、
「先日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。」
などがあります。
「御心労のことと」のNG例
本日は御心労のこととお気遣いをいただき誠にありがとうございます。
御心労のこととお引き立てにあずかりまして光栄です。
御心労のこととおかげさまです。
御心労のこととつかぬことをお伺いしますが…
今日は御心労のこととお伺いいたしました。
先日は御心労のことと貴社を訪問させていただき感謝です。
御心労のこととお待たせしました。
このような使い方は誤りです。
「御心労のことと」は、
相手の心労を気遣う言葉ですが、
あまりにも直接的に使うと、
相手に負担を感じさせる可能性があります。
相手の心情を考慮し、
もう少し柔らかい表現を用いることで、
より良いコミュニケーションが図れる
ケースもあるので注意して下さい。
「御心労のことと」のお勧め文例20選
「御心労のことと」
お勧め文例を紹介します。
1、「御心労のこととお越しいただくことになりますが、どうぞよろしくお願いいたします。」
2、「御心労のこととご来店いただきありがとうございます。さっそくお手続きを始めさせていただきます。」
3、「御心労のこととお運びいただくことになりますが、ご都合のよろしい時にご来社くださいませ。」
4、「御心労のこととご足労いただきますが、弊社までお出かけいただきますと幸いです。」
5、「遠方より御心労のこととお越しいただき誠にありがとうございます。」
6、「当日は悪天候が予想されるため御心労のこととお越しいただくことになりますが、ご容赦くださいますようお願いいたします。」
7、「本日は御心労のこととご足労いただきありがとうございました。」
8、「先日は御心労のことと本当にありがとうございました。」
9、「この度は御心労のことと弊社までお運びいただき恐縮です。心より感謝申し上げます。」
10、「本日はお忙しいところ、また御心労のこととお出かけいただき、誠にありがとうございました。」
11、「御心労のこととご足労をおかけしてすみません。お待ち申し上げておりました。本日はよろしくお願いいたします。」
12、「皆様にはお手間を取らせて失礼しました。本日は御心労のことと弊社までお越しいただきありがとうございます。」
13、「本日は御心労のこととお越しいただきありがとうございました。お気を付けてお帰り下さい。」
14、「先日は御心労のことと弊社までご足労いただき、誠にありがとうございました。」
15、「御心労のこととこちらまでお出かけいただきお手数おかけしました。しかし現場の状況をご覧いただけて良かったと感じています。」
16、「先日は御心労のことと、取引先の皆様にはご足労をいただき、心より感謝申し上げます。」
17、「御心労のことと弊社まで足を運んでいただき感謝の念に堪えません。」
18、「本日は御心労のこととお越しいただき恐縮です。次回は弊社より貴社にお伺いいたします。」
19、「本日は、雨で御心労のこととを、父○○○○の葬儀・告別式にご参列いただきまして誠にありがとうございました。お陰様で滞りなく式を終えることができました。」
20、「本日は御心労のことと、私達のために式にお越しいただきまして誠にありがとうございます。」
「御心労のことと」の類語表現
「御心労のことと」の
類語表現をあげておきます。
ご苦労様
「御心労のことと」の類語表現には
「ご苦労様」があります。
「ご苦労様」とは、
相手の努力や苦労を労う言葉で、
主にビジネスシーンや日常会話で用いられます。
相手の頑張りを認める意味合いがあります。
例えば、
「本日はご苦労様でした。おかげさまでスムーズに進みました」
などと使います。
「相手の努力を認めたい」場合は、「ご苦労様でしたが、もう少し頑張っていただけますか?」
という使い方になります。
お疲れ様
「御心労のことと」の類語には
「お疲れ様」も当てはまります。
「お疲れ様」と同じく、
相手の労をねぎらう言葉です。
「本日はお疲れ様でした。良い成果が出ましたね」
このような表現になります。
「御心労のことと」のフレーズを営業マンが正しく使うために
深い感謝の気持ちを表す
「御心労のことと」の意味と使い方を
お伝えしてきました。
営業マン時代、お客様から
ご紹介をいただいた際のお礼状に
「御心労のことと」の一言を
添えることが多かったです。
「この度は〇〇様をご紹介いただきまして誠にありがとうございました。」
「おかげさまでご契約をお預かりする運びとなりました。」
「これも石川様の御心労のことと厚くお礼申し上げます… …」
なんとなく使ってきた方も
少なくないと思いますが、
部署移動や退職のメールを送ったり、
お客様へ感謝の気持ちを込めたり、
「御心労のことと」を自然と使えると、
律儀で礼儀正しい印象を持たれるでしょう。
是非、「御心労のことと」を使って
お世話になった人に
感謝の気持ちを伝えていきましょう。
感謝を言葉にすることで
あなたの印象が大きくアップします。